クリームのせ ジャージー牛乳プリンを食す
ぼくはプリンが大好きである。 特に牛乳プリンには目がない。
こんなに美味しいものは世の中にあんまりない。肉も好きだがプリンも好きだ。
仕事中にサボってコンビニへ入ると、見たことのない牛乳プリンが売られていた。
これだ。
見たことないぞ。新商品だ。
いそいそとプリンを持ってレジへ行くと数人並んでいた。
待っている間に手の熱がプリンの冷たさを奪っていく。
ぼくは優柔不断。
どうしようどうしよう、カゴを持ってくるべきだった。 しかし、ここで列を抜けるとまた並び直し。待つのが吉か、戻るのが吉か…。 などと考えていたら順番が回ってきた。
出典:http://www.maajun.com/bokujyou.htm
ジャージーとは牛の品種のひとつ。
ジャージー乳は濃厚で、普通の牛乳に比べて高タンパク、ミネラルやビタミンが豊富に含まれている。
含まれるカロテンの影響によって、色味は黄色が濃く、しぼりたてのミルクは淡い金色を浴びてゴールデンミルクと呼ばれる。
脂肪分も高めであり、バターなどを作るのに向いているようだ。
出典:http://sekitani.com/Jersey/about_Jersey.html
全国で飼育されている乳牛のうち、ジャージー種は全体の0.7%しかいない。
一般的なホルスタインと比べて絞れる生産量が少ないためである。
美味くて貴重なジャージー牛乳。
そして、そんなジャージー牛乳を使ったプリンがコンビニで売られている。 日本ってすごいね。
早速、開けてみる。 蓋は紙のようだが、ビニール加工されているので特に染みたりはしない。
普通のプリンの蓋と比べると、この紙っぽい蓋は少しお高い感を演出している。
実際少し高いんだけど。
真っ白。曇りなき白さ。
早速この生クリームの海に、プラスチックの鉾(コンビニのスプーン)を差し込んでみると、表面を突き刺す瞬間の、「ぷちゅ」っという感触がない。
どこまでが空気で、どこからプリンに入ったのかがわからなかったぞ。
それもそのはず。
「おお、ジャージー牛乳プリンよ。お前はなぜプリンの形を保っていられるの?」と問わずにはいられないほど柔らかいのだ。
すくいあげたプリンは、愛らしくプルプルとぼくの視線を釘づけにしている。
口に入れる。 いかにもプリンらしいプリンプリンした弾力はなく、口の中でふわっととろける。
かといって、存在感が弱いわけではなく、しっかりと口の中で甘さを主張する。
ああ、うまい。
これはうまい。
牛乳のアイスクリームのような、練乳が固形化したかのような味わい。
ジャージー牛乳の特性を証明するかのごとく、確かにこれは普通の牛乳プリンよりもずっと濃厚。
クリームと本体のプリンの色が非常に似ているからわかりにくかったが、結構クリームの海は深い。
クリーム好きの人にも、プリン好きの人にも、甘い物好きの人にも満足してもらえる一品ではないだろうか。
ジャージー牛さん、おいしいプリンをありがとう。
ごちそうさまでした。